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夢から覚めたい... - 2 -

<前回>からの続き


光のない暗闇の世界。

ぼしゅーん、とモクモクした煙が立ち上り(そんな気がして)、その向こうに1つの気配が生まれ出る。

E「あー、全身気だるい...」

D「なんだよ出るなりやる気ないなぁ」

E「ん...ああ。こんにちは。誰だか分からないけど、ボクがEであるからしてDだと思われる人」

D「...うん。話を進めやすくしてくれてありがとう。で、どうして君は現れるなり疲れてるのかな?」

E「昨日ボウリングに行ったんだよ」

D「ほぉ」

E「………………」

D「………………」

E「………………」

D「え...それだけ?」

E「あと、卓球もしたんだよ」

D「ふむふむ」

E「………………」

D「………………」

E「………………」

D「...いや、他には?」

E「特にはもう」

D「弱っ!」

E「...それを言われると返す言葉もないんだけど...」

D「ゴメンゴメン。でも、ボウリングと卓球だけで気だるくなるってどうなんだろう、って」

E「やっぱり年齢的に体力が衰えてるのかなぁ...」

D「君、いくつ?」

E「26。でも、来月27になるし...」

D「27って、まだ若いに属するとおも――」

E「26!」

D「...え?」

E「今はまだ26!」

D「...ふむ。たった1つの年齢を気にする年頃ではあるということだね。思春期ではないだろうけども」

E「う~ん......それとも、運動不足なのかなぁ...」

D「はっきりとそう断言できるね」

E「うむぅ...」

D「ところで、ボウリングはどうだったの?」

E「丸かったよ」

D「………………」

E「ごめん。おもしろかったよ」

D「まぁいいさ...でも、次やったら消すからね」

E「うぅ、怖い。見えなくても視線の冷たいのって感じるんだね」

D「それは分からないけど。で、スコアはどうだったのさ?」

E「1回目が68で、2回目が122」

D「...なんて言うか、普通......より悪いよね。1回目とか」

E「知ってる。ん~...練習はしてたんだけどなぁ」

D「ボウリングの練習って...あ、フォームのチェックとか?」

E「ううん。WiiSportsで」

D「………………」

E「ふぃふす、とか出てさ。205とかイってたんだけどなぁ...」

D「ゲームじゃんっ!」

E「あ! でも卓球で1つ分かったことがあるんだよ!」

D「...何さ」

E「オブストラクションって、知ってる?」

 首を横に振るD。

 返事がないのを否定と解釈してEは続ける。

E「ラケットがネットに触れることを言うんだけどね。もちろん反則で」

D「......それが?」

E「いやぁ、実際には絶対起こらないなぁ、って」

D「...なに? もしかしてそれも...」

E「うん。初めてのWii」

D「………………」

E「………………」

D「………………」

E「………………」



                   (今にも消されかねない空気のまま、)続く
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| おあそび | 2007-01-22 | comments:2 | TOP↑

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〈小説〉ももたろう

――おことわり――
この物語は、昔話の「桃太郎」と一切関係がない...とは言いません。
が。
「桃太郎」とはまったく関係のない物語としておもしろおかしく読んで頂ければと思います。実際ほとんど関係ないです。純粋な少年心や乙女心を持った方はご遠慮下さい。社会の――延いては現実の厳しさを痛感します。言うなれば8禁です。きっとそのくらいです。
筆者のひねくれた世界観の中で歪んだももたろうの物語をお楽しみ下さい。
――――――――――



 昔々……
 7年近くも昔の西暦1999年くらいのお話。
 ある山奥におじいさんとおばあさんが、それはもうゴージャスに暮らしていました。夢の年金生活です。
 おじいさんは3年ほど前に開拓されてできたゴルフ場に、おばあさんはデジカメ片手に自然の風景をメモリに収めようとその日は都合よく川へ行っていました。
 おじいさんはその日、パットがうまく決まらずに苛々し、それがショットにも影響して大叩きしていましたが、物語の進行上まったく関係ないので割愛されます。
 川上から流れてくる巨大な桃を見つけるはずのおばあさんはと言うと――
 川のせせらぎに耳を傾け、うっとりした表情で澄み切った青空を眺めていました。ともすればそのままあの世に迎えられていきそうなおばあさんを現世に引き止めたのは、川上から聞こえてくる人の声でした。
「どん兵衛くいてぇ……どん兵衛くいてぇ」
 それは、社会の荒波に揉まれてふらふら歩いてくる浮浪者でした。いかにも会社をクビにされてお先真っ暗といった風です。
 おばあさんは思わずパシャリと、その姿をメモリに取ってしまいました。本日の一枚目。メガピクセル――画質は最高です。
 おばあさんはぽん、とひとつ手を叩くと、その者を思いつきで家に招くことにしました。
 そして、おじいさんが帰ってくるまでの間にいろいろと仕込みをします。今では時代劇の中でしか見ないような袴を着せ、
「おまえは今日からももたろうだ」
 と洗脳……言い聞かせます。これは、おばあさんの誰にも理解されることのない老後の楽しみのひとつでした。
 そこへ、スコア100を切ることができずに大層面白くないといった表情でおじいさんが帰ってきました。ゴルフバッグを玄関に放り投げてリビングへとやってきます。
 そして目にした、見も知らぬ時代錯誤的な格好をした大きな者に驚きます。
「あんた誰だ!?」
 おじいさんの驚いた顔におばあさんは満足します。慣れた日常に刺激を与えることだけが目的だったのです。
 そして。
「ももたろうです」
 彼はなりきりました。プライドがなかったのです。丸められた手の内側に福沢諭○が何枚か握られていたことは言うまでもありません。
 次におばあさんが発した突然の一言に、ももたろうは驚きます。
「鬼退治に行くのですよ」
「――えっ!?」
 さすがにそれは初耳でした。事前の打ち合わせにありません。しかし、おばあさんは有無を言わさず、手にしていたスーパーの袋を彼の手に握らせます。そして言い放ちました。
「出て行きな」
「…………」
 取りあえず袋の中を見やると、中身はたった3コの笹団子と、やはり数枚の福沢輸○でした。きび団子が笹団子になっていたのは、これは分かる気がするとももたろうは納得します。そして、物語の桃太郎がきびだんごだけで旅立ったことを考えれば、袋の中の福沢輸○は破格の前報酬だと彼の頭は打算しました。そのことに気づいてにんまりと表情を崩すと、ももたろうはすごくいい声で言いました。
「行ってきまぁすっ!!」
 それはそれは、とても晴れやかな顔でした。


――――――――――
 そして、ももたろうはなぜか、この現代社会において本気で鬼退治を目的とした旅に出ることになります。福沢輸○の力なのか、それともおじいさんが帰宅するまでの数時間、椅子に身体を固定された状態でヘッドフォン装着されていたことが関係するのか、その辺は適当に誤魔化したまま物語は進みます。
――――――――――



 下山途中に、ももたろうは野生の猿に出会います。
「もし鬼退治を手伝ってくれるなら、この笹団子をあげましょう」
 ももたろうは恥ずかしさを堪えて口に出しました。
 猿は気持ちいいほど首を大きく縦に振りました。
 ももたろうは笹団子をひとつ手に取り、猿の目の前に差し出します。
 しかし、猿は差し出した笹団子を手に取ると、颯爽と森の中へと帰っていきました。
 社会の厳しさ――それを会社の外でも痛感します。
 次にきじがももたろうの前に現れました。
「もし……」
 と言って一歩近づいた時点で、きじは驚いて飛びだってしまいます。
 当たり前です。鳥は人間を怖がります。
 そのことに気づき、鳥に話しかけてしまった自分にももたろうは赤面しました。咳払いをひとつして、ももたろうは鬼退治に向かう足取りを再開します。
 少し歩くと、捨て犬と思しき犬が一匹、くーんくーん、とか言いながら近づいてきました。
 見るからに雑種です。
 ももたろうは見なかったことにして先を急ぎました。無論、気持ち早足です。
「やっぱ犬はチワワだろ」
 ももたろうは変なこだわりを持っていました。
 しかし、笹団子を食べたところで体力が回復するはずもないあの瀕死の犬では到底鬼に敵うはずがないことを考えれば、ももたろうの一瞬の判断は優れていたとすら言えます。
 優しさはありませんが。
「あー、腹減った」
 ももたろうはきじにあげるはずだった笹団子を口の中に放り入れました。
「うめぇっ!」
 余りの美味しさにももたろうは思わず取り乱してしまいます。
 調子に乗り、ももたろうは犬にあげる分の笹団子まで食べてしまいました。中身のなくなった笹の葉を丸めますが、捨てる場所が見つからずにズボンのポケットにしまい込みます。その程度のマナーを持ち合わせていたのは、社会人としての二年の経験が物を言いました。
 田舎を抜けて町中に入り、目にとまったペットショップにももたろうは入りました。
「お!」
 チワワです。しかし高い。二十万と値札が貼ってあります。
「たけぇよっ!」
 でかい声でももたろうは文句を言います。しかしなんとしてもチワワを仲間にしたいももたろうは一度店を出ると、正面にあったコンビニのATM(現金自動預払機)から現金を引き出します。二年間の蓄えが役に立ちました。
 無事会計をすませ、首輪をつけたチワワを満足げに引き連れてももたろうは駅に向かいました。もはやただのペットです。仲間ですらありません。連行です。
 正直、チワワは『最悪だ……』と感じていたに違いありません。
 構内に入り、ダイヤを確認します。
「えーと、鬼が島は……と」
 そこまで言ってから、
「あるわけねぇだろっ!」
 自分で突っ込みます。よほど気分が乗っていたのでしょう。それほどチワワの存在は絶大だったといえます。
「どこにあんだよ、鬼が島なんて」
 悪態をついた次の瞬間、ももたろうは閃きました。ピコン、と頭の上に電球が点いた心地です。
「佐渡が島……か?」
 とんだこじ付けです。「が島」しか合っていません。
 しかしももたろうはそれでいいやと感じました。正直もう面倒臭くなっていたのです。
 鬼なんて退治しなくても世界は平和です。ん百年か昔に平和に関する世界的な条令が締結されたことくらい知っています。むしろ鬼より北朝○が怖いことも知っています。
「しかもたけぇし!」
 片道、乗車券と特急券をあわせて2万円を超えています。
 チワワの出費が正直痛いとももたろうは実感しました。しかし蓄えは十分でした。それにおばあさんからもらった福沢輸○が十枚以上、ポケットに入っています。
 それが桃太郎の今のハイテンションを支えていました。
 新幹線に乗り、到着した駅からフェリー乗り場にバスで移動、そして桃太郎は佐渡が島へ到着します。


――――――――――
 突然ですが、物語はここで終わります。
 勢いで書いたためのネタ切れもひとつの理由です。それは否めません。
 佐渡が島へ到着した桃太郎は、フェリー乗り場の売店でアルバイトをしていた女の子といい感じになり結婚します。そして1年も経たない内に本性を現した嫁と大喧嘩となり、裁判の末に勝訴して結構な額の財産を手に入れたそうです。
 ...つまり。
 この桃太郎は、鬼(嫁)を鬼が島(佐渡が島)で、(裁判での)戦いの末に勝利を収めてお宝(慰謝料)を手に入れたわけです。
 ちゃんちゃん♪
――――――――――

| おあそび | 2006-11-25 | comments:0 | TOP↑

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夢から覚めたい... - 1 -

......

一寸先も暗闇の、一面真っ黒な世界。

明かりもなくただそこに自分がいる。

A「ここはどこ……?」

ぽつりと呟いた自分の声に応える者がいた。

B「ここは君が見ている夢の世界さ」

A「僕の……?」

B「そうさ」

A「なんで僕の夢なのに君が言い切るのか釈然としないけどまぁいいや。そんな気もするし」

B「だろう?」

A「じゃあ、僕は夢を見ているんだ……」

B「そうさ。ここは君の夢の世界。だからここで何が起ころうと何を起こそうと、それは君の自由意思によって決定されるってわけ。言ってみればこの世界の創造主ってとこかな。それは格好よすぎか。ま、そんな感じ。分かったか?」

A「……なのになんで君の方が偉そうなんだろ」

B「それは君がそう思ってるからさ。人の上に立つよりも人の下でモソモソ動いてる方が性に合ってると思ってるから。だめだね。そんなんじゃ社会に出ても初級管理職がせいぜいだよ。負け犬根性が染み付いちゃってるんだ、あんた」

A「なんかムカついてきた。消えろ」

 シュン、と音がしてBが消える。

A「ふぅ。なんかスッキリしたな。でも、ホントに思い通りになるんだ。そっか、これが夢の力か」

?「ふふふ。それは違うんじゃないかな」

A「誰だ!」

?「いやいや誰だって言われても。君が呼び出したんじゃないの?」

A「そう言われるとそうかもしんないけど、別に呼んだ覚えもないし。やることないから、きっと話し相手が欲しい気持ちがあったのかも」

?「だったら消さないでよ……」

A「うん?」

?「いやなんでも」

A「…………」

?「…………」

A「……なんか、妙に気まずい気がする」

?「……僕も。あ、そうだ。僕にも名前つけてよ。カッコいいやつ」

A「じゃB」

B「うわ考えてない。あ、既にこのせりふのカッコの前もBになってるし」

A「なんだかよく分からないけど分かるから不思議だ」

B「もぉいいよBで。てゆーかBだし」

A「知ってたし」

B「……君、なんか人が変わったように冷たくなってない?」

A「慣れてきたからかな」

B「慣れは怖い。成れの果てには馴れなれしくなればいいけど――て、どうこれ?」

A「消えろ」

 シュン、と再びあっさりと闇に飲み込まれるB。

A「さて静かになった。けどやっぱり話し相手はいるな、うん。ここ何もないし。てか見えないし。今度は普通の人を…うーん。うーん。はっ!」

 ボーン、と。なんだかよく分からない効果音と共に人の気配が生まれ、声が聞こえる。

C「どぅも、Cでーす」

A「既にCとか名乗ってるし。テンション軽いし。てゆーか外人っぽいしっ!」

C「あなたの設定でーす」

A「うわ、うぜえ」

 ポシュン、と音がして消える。

A「これ本当に俺の意思働いてんの? 信じらんないし。けっこう自分不審」

D「人は誰しも一度は自己の存在意義を真剣に考える時がくる」

A「うわびっくり。突然出てくんな」

D「現在の自分とこれまでの成長の過程。出会いと別れ。卒業と失業。失恋と自己への失望」

A「さりげなく負の感情多いながらも韻を踏んでて上手いし」

D「ちなみに私は失恋中で失業中だ」

A「聞いてないし!」

D「君も失恋中だ」

A「うるさい」

D「私は事実を述べたまで。この世の真実を明るみに出すのが私の使命」

A「世間ではそれを余計なお世話って言うと思う」

D「馬鹿な!」

A「おまえが馬鹿だ」

D「むぅ……」

A「あ、図太そうで意外に繊細。自己紹介してみてよ」

D「必要であれば明かそう私の素性を。名前は恭子。おとめ座のO型で永遠の16歳。今が旬のぴちぴちの女の子――」

A「よし分かった。100歩譲って名前は強固。32歳のてんびん座のAB型オス。これでいこう。いやならDだ」

D「夢がないな。夢なのに」

A「うわ夢の住人に夢がないとか言われたくないし」

D「じゃあ君には夢があるのかな」

A「え、突然そんなこと言われても……」

D「ほらみたことか。ちなみに私には夢がある」

A「……自分が夢のくせに」

D「ん?」

A「いやなんでも。なに? 夢って」

D「この世界を我が物にすることだ」

A「うわ怖え。よく考えたらそれって人格乗っ取る宣言!? 起きたらあんたが俺の身体を支配してるってこと?!」

D「その通り」

A「否定しないし!」

D「ではさっそく」

 もそもそと、近くにいる(のだろう)Dが動く気配がする。

D「ふっふっふ……」

A「やめろ! その手に持った金属バットをしまうんだ! て、なんで見えないのに金属バットか分かるのかよく分からない俺。あ、自分がそう感じたからか! えーと、じゃあしまえそのムースポッキーを! いや、だったらしまわなくていいのか……えーととにかくうわぁぁぁああああっ!!」

 ゴン、と鈍い音がしてAが倒れる。でも夢は覚めない。

D「さてこの世界の支配者は私となった。とりあえず国づくりの基本は人だ。労働者だ。奴隷だ。話し相手も必要だ。寂しいから。えーと、とりあえずなんか出ろ人」

 ボシューン、と煙がもくもくと立ち上っているような特殊効果を感じながら2つの人の気配が生まれ出る。


  

                         (こんな感じで永遠に)続く

| おあそび | 2006-11-04 | comments:0 | TOP↑

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